「キッチンが古くなって使い勝手が悪いので取り替えたい」 などのご依頼があります。
この場合、二つのことが含まれています。一つはキッチンが老朽化したという現実、そしてもう一つは使いづらいということ。
しかしこの時、更にお話をすすめていきご依頼の本質が分りました。それは、「子供さんと一緒にオープンキッチンで料理をしたい」というご要望があった事です。
リフォームは単に古くなった設備を新しくするのではなく、リフォームをして何をしたいかという事を具体的に思い描く事、つまりしたい動機をしっかりイメージすることが大切です。

単に古くなったものを新しく入れ替えたりするだけではなく、その際にプラスアルファーのひと手間を加える事によって、相乗効果として全く新しい空間が生まれたりします。
老朽化して、蛇口を閉めても水がポタポタと止まらなくなった洗面化粧台を最新式に入れ替えました。その際、今までクロス貼りだった三方の壁を磁器質のボーダータイルで仕上げたところ「まるでホテルの洗面所のよう!」となりました。

「食器棚とか、ワゴンとか、冷蔵庫などが普通に雑然と置かれているレイアウト何とかなりませんか」とのお話がありました。
デザイナーとの打合せの結果パントリーを造って冷蔵庫、食器棚、ワゴンなどまるごと収納する事にしました。狙い通り、台所はシンプルな空間に生まれ変わりました。何も置かない潔さデザイナーからの提案でした。

リノベーションは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりする事。建物の経年にともない時代に合わなくなった機能や性能を、建て替えずに時代の変化にあわせて、新築時の機能・性能以上に向上させること。


「築後40年近く経た2階建ての戸建住宅。」
当時と居住する家族の構成が変わりマッチしなくなってきた、耐震性のこと、間取りのこと、そしてもっと明るく大きな玄関にしたい、広いベランダが欲しい、収納力をアップさせたい、動線をシンプルにとりたい、1階のキッチンを2階に移したい、 などなど。
これら全ての想いにお答えするべく、 建築家との綿密な打ち合わせと細部にわたるデザインの確認、 そして最終プランの完成。

いよいよ土台、柱、梁、桁等の主要構造部、そして外壁、屋根をそのままに大規模改修工事の開始です、まさに家の中はスケルトン状態です。

土だった床下を鉄筋とコンクリートで補強します、
この時不都合な基礎が見つかれば同時に補修・補強をします。
又、腐食の見つかった土台、柱他構造材は
全てあらたな木材と入れ替えです。
この時、新しい耐震金物を装着して補強をします。
こうして始まったリノベーションは
工程においてもお客様、建築家との共同作業を経て
数か月後には全く姿を変えた我が家となってお引渡しです。


リノベーション
それはお客様の夢を現実のカタチに変える、
無限の可能性を秘めた、
ひとつのあらたな手法です。
既存の建物を活用するため、スクラップ&ビルドをしなくとも
機能・性能・価値を向上させるから環境にもやさしいはずです。
ストックを活かす!
これからの主要な建築のあり方かもしれません。

アンビエントは建築家・デザイナーとのパートナーシップで
結ばれ、案件ごとに最善のユニットで対応してゆきます。


設計・デザインパートナー      MS4D